当社では、 昭和36年に祭神 日本武尊が再び御増祀された事を記念し 、 毎年3月15日に 「御増祀記念大祭 」 を御齋行申し上げております 。

この度の大祭は、 翌年に日本武尊御 増祀六十年式年大祭を控え 、 記念事業として社殿 ・ 諸施設の修復工事も佳境を迎える中での意義有る祭儀であると感じております 。
これに伴い、 御祭神の神徳の益々の御発揚と 、 現在コロナ過で苦しむ氏子 、 泉州の市民 、 ひいては日本国民の幸福を祈念すべく 、 当社をご崇敬戴く多くの方々が集い 、記念大祭並びに奉納行事が行われました。

・10:00~記念大祭並びに水墨画 草薙 奉納式

・10: 50~  日本舞踊奉納

・11: 00 ~ 久武館道場 阿州柳生神影流兵法剣術奉納

・11: 40 ~ 堺・仲囲巣連 (ないすれん) 雀踊り奉納


大鳥大社御由緒と御増祀記念大祭について

和泉國一之宮大鳥大社は今を去る1900 有余年前に創建された全国でも有数の大社で 、 延長 5 年(927)年 に完成した延喜式神名帳所載 の名神 大社であります 。

御祭神は、 日本武尊 を奉齋し古来 、 勝運 ・ 文武の神として歴代皇室のご尊崇極めて篤く 、 殊に国家的災難時に 神祇官から 指定 される防災雨祈 の御祈願社八十五社の一つであり 、 途切れることなく臨時の奉弊に預かりました 。

その後、 数々の戦乱 ・ 兵火に見舞われながらも 、 明治 4 年 、 官幣大社に列格 されましたが 、 明治9年1月天覧に供した 「 官社祭神考証 」 において御祭神は大鳥連御祖神とされ 、 以来この説が公のものとせられていたので、 当社の歴代宮司は度々御祭神の変更方禀請しましたが 、ついに明治29年10月3日付を以て 、 「 上奏相成候官社祭神考証に於て大鳥連祖神と確定相成居候条左様御承知有度 」 との時の内務省社寺局長の通達回答がよせられて 、 当時としてはこれ以上は神社側の主張を通す方法はなかったのでありました 。


長年の稟請により 昭和36 年 、御 祭神日本武尊御増祀の御許を得ることとなり ここに御祭神に関する問題も決裁し日本武尊を主祭神とする二座の御社となり御神慮に御応え申すことが出来たのであります 。
来る令和4 年 3月15日は 、 御増祀以来 、 60年の 佳節にあたり 、 記念事業の柱として本殿 ・ 中門 ・ 拝殿をはじめ 、 社殿各所の改修整備工事を計画し 、 数年来準備を進めて参りましたが 、 ご承知の通り 、 去る平成 30 年 9 月 4 日に発生しました 、 台風 21 号襲来により当社御本殿周りの玉垣倒壊をはじめ 、 拝殿檜皮葺き屋根の剥離 、 拝殿前八角鳥居の倒壊等 、 その他建造物 ・ 諸施設に甚大なる被害を受けました 。
これにより、 被害を受けた諸施設の復興が急務となり 、令和 3 年迄の間 、 段階的計画を以て 、 御増祀60年式年大祭記念事業並びに台風被害復興事業を併せて執り行う運びと成りました 。